あがつま腰痛堂

症候・症状 目次~チャプター~説明

データ
科学的な根拠と論理で、しっかりと整体の施術を行っています。古来より、導引は漢方医学の整体術です。当院オリジナルの名称や固有名詞ではありません。当院の導引は祖父が旧台湾総督府熱帯医学研究所・研究員(※獣医師マラリア研究者 応用獣医学)としての知識で保管改良している違いがあります。※チャウチャウ犬の飼い方などの著作もあります。ご安心ください。

解説者 本院院長

経歴 筑波大学大学院卒~茨城県立看護学校講師~通産省生命研究所

著作 海外論文偏

ネイチャー イギリスの科学誌

実際の紙面のコピーを見られます。nature.pdf 共同論文

バイオサイエンスとインダストリーvol.51 No.91(93)

生体リズムから新しい薬剤開発をめざして「鎮静剤などを例にして、生体リズムに薬がどんな影響を与えるか。」を示した論文

ブレインリサーチ誌 米国科学誌 Brain Res 684(95)179-184

「体内時計のサーカディアンリズム(24時間リズム)にたんぱく質阻害剤が影響を与える」という論文

取材特集 アドバイスなど

チャプタ―:上肢痛

目次で部位をクリックすると症状別の名称が出ます。それをクリックすれば説明が表示されます。あくまで参考としてくださいね。

目次:上肢痛

目次:頸部痛

目次:肩部痛

目次:頭痛

目次:その他の頭部痛

目次:腰背部痛

目次:下肢痛

チャプタ―:上肢痛

インタラダクシャン

上肢、腕や手の痛みは、主に負荷が過剰になったとき、つまり使いすぎに起因するものが多い。また、上肢に問題が無くとも、頸部肩部の問題によって、上肢に痛みが放散していることも多い。腕の筋肉のみを揉む等の施術を行い、痛みが取れることは稀である。広範囲に観察し、施術を行う必要がある。

腕痛に関して考えておくべき疾患など

・腕神経叢の損傷

・胸郭出口症候群

・テニス肘(外側上顆炎)

・ゴルフ肘(内側上顆炎)

・肘部管症候群

・手根管症候群

・ギオン管症候群

・腱鞘炎

・とう骨神経麻痺

・バネ指(弾発指)

・ハーバーデン結節

・ギランバレー症候群

上肢痛

・腕神経叢の損傷

何らかの外傷によって、腕神経叢が破壊された場合の痛み。痛みは強く、灼熱感があることも。交通事故などで神経、神経根自体が傷害されている場合は、痛みの減弱効果が施術によって得られる場合もあるが、本質的な解決にはならない。このことを承知の上で施術する。

・胸郭出口症候群

五十肩などの診断と共に、腕部にまで痛みや違和感の生じている方に、この診断を受けている人は多い。数では圧倒的に女性の方が多いようだ。原因の説明として、腕神経叢が頸肋を越えるところで圧迫されたり、斜角筋に圧迫されるなどして、問題が生じるとされている。

しかしながら、頸肩部の施術、特に斜角筋、肩胛挙筋を注目することで、緩解することが多い。医学的にも前述の説明を原因とするものは稀であるとされる。鎖骨下静脈、鎖骨下動脈の圧迫や循環異常がみられた場合は、問題は根深いので医師の相談を要す。

・テニス肘(外側上顆炎)

肘の外側に痛みを生じ、鈍痛と共に鋭い痛みが出る人もいる。握力の低下や腫れが生じる事もある。肘のみならず、手首に痛みを生じることもある。急な捻り動作で傷害される。テニスに拠ってのみ起こるわけではないが、無理なトップスピンをかけるような、捻り動作などでも傷害しやすく、また痛みを生じる。回内した手首を屈曲した場合などである。

急性期には冷やすことが重要。回外筋、腕とう骨筋、上腕三頭筋、上腕二頭筋に傷害が出ているので注意し、そこを施術することで痛みを減弱出来る。ステロイド注射や外科的方法も検討されるが、まずは急性期をすぎた後で、より低レベル、低侵害性の療法から試すのはリーズナブルだと考える。

・ゴルフ肘(内側上顆炎)

テニス肘と同様の処置法が考えられる。テニス肘とは逆の内側が痛くなる。手、手首の屈筋群に負担が掛かって傷害されるとされる。ゴルフの動作、腕を伸ばしたままで捻る、手首を返すといった動作が負担をかけると同時に、痛みを誘発する。テニス肘に比べ、数は少ない。

ゴルフでは最新の打法、タイガー ウッズ選手の打法を真似る、を収得しようとして寧ろ腕の負担を増やしている例が、このところ増えている。それ以前に比べると増加した。

・肘部管症候群

肘部で尺側神経を圧迫した場合を、総じて肘管症候群と呼ぶ。解剖学的に尺側神経は、肘部で上腕骨内側上顆の後部を覆う屈筋の腱膜が管状になった所を通り、尺側手根屈筋の上腕頭と内側頭の間を通って、前腕に入り、尺側手根屈筋、浅指屈筋、深指屈筋に囲まれて存在する。

そのため外部に近い、肘部の内側上顆で圧迫を受けると、傷害される可能性が高い。外傷や関節炎、あるいは肘部の固定などでのトラブル、その他原因不明とされるものも多い。神経が圧迫されると、小指、薬指の痛み、ひりひり、ピリピリするような違和感が生じ、筋の弱体、萎縮に発展することもある。

小指、薬指という尺骨神経の領域に注目する。肘を軽く曲げた状態で肘の骨近くの尺骨神経を叩いて痛みが強く出るようなら問題有りでしょう。実際に医療機関でこの症状を告げられて来院する患者は珍しい。肩首及び肘手首の施術をして、症状は減弱する事が多い。痛みがひどい場合は、更に医療機関での検査をすすめ、その他の疾病の可能性を消して行くる事が肝要。手術も可能だが、確立した単一の方法が適用されるわけではないので、患者は医師との連絡が密である必要がある。

・手根管症候群

手根管症とされる患者は肘管症に比べると多い。手首の手根管部で正中神経を圧迫する事により生じるとされる。ここは8個の手根骨で作られたトンネルを正中神経が通っているのですが、ここで圧迫されてしまうといわれています。手首に強い痛みを感じ、肩凝りやその周辺部に痛みを抱えている事も多い。

安静時、特に夜、痛みのために目が覚めてしまう程の人もいる。電車やバスで吊革に掴まっていると痛い。手の甲側は平気。手や手首が腫れる事も。親指側より中指から小指に違和感を感じる。数ヶ月からそれ以上違和感が続いた後に、来院というパターンも多い。

そのほとんどが中年以降の女性でその他は稀。ほとんどいないといっても良い。何故そうなのかは今のところ不明。手をフリフリと振ると楽になったりもする。この症状が進むと拇指球筋の萎縮が起こるので拇指球の外側が扁平になる。そうなってからの快復には時間がかかる。手術などの外科的方法も検討しなくてはならない時期である。また、糖尿病、甲状腺機能の低下などの病気の伏線になっていることもあるので注意が必要です。

・ギオン管症候群

尺骨神経が手首を通過するときに筋膜に圧迫されるため出る。痺れや手の筋肉に萎縮が起こる。尺骨神経ですので、小指側に問題が出る。痛みや痺れが無くとも握る力が低下したりもする。この診断名を受ける方は珍しい。

・腱鞘炎

腱鞘炎は手首の痛みの原因としては非常にポピュラーなもので、良く診断される。原因は主に使いすぎ。まずは冷やすこと。指圧師の様な職業でも多く腱鞘炎を患っている人がいる。こういったものをそのままにしておくと、末梢の痛み動きを庇うために、体幹部、上肢部等に痛みが波及する。正中神経を介して広がるものが知られている。腱鞘炎のみならず、手根管症など末端部の傷害は後年の傷害の元となっていることが多いので注意が必要。

・とう骨神経麻痺

頭骨神経の領域である親指から中指の手の甲側に問題が出る。上腕骨辺りで神経を圧迫してしまう。手首をそらしたり、物を掴んだりができない。上腕筋や上腕三頭筋、伸筋群に問題が出る事が多い。施術には反応は良い方。手術や等外科的方法を勧められていることは少ない。

・バネ指(弾発指)

バネ指という呼び名の方が通っているかも知れない。指の屈筋腱に問題が生じ、指が曲げたまま戻せなくなる。局所にステロイド剤や手術といった外科的方法などが行われる。手の平やその周辺部にコリ、硬結がみられ、非常に痛む。これを開放すれば、通常問題なく動くようになる。施術が痛む場合もある。

・ハーバーデン結節

指、指の先から、ちょっと下の関節の背面辺りに出来る小さな結節のことで、ちょっと痛む。これを挟むようにして押圧する事で、解決する事も。中に何が入っているのかは、良く知られていないと思う。ガングリオンといった蛋白だろう。疲れが溜まった時等に多いよう。

・ギランバレー症候群

上肢痛の項に限定は出来ないが、ここに書いておく。ギランバレー症候群は神経突起の軸索を包んでいる髄鞘に傷害が出来、問題が出る。痛みより虚脱感、脱力感が手足に出るという。

この疾患の前駆現象として、発熱などがあり風邪かなと思っていたら、その後診断された例もあった。呼吸筋に問題が及ぶと一大事になるので注意が必要。施術への反応はまちまち、施術数が少ないのではっきりしたことは言えない。医療機関での治療を受けながらでなくてはいけない。

チャプタ―:頸部痛

インタラダクシャン

首の痛みの原因は色々考えられる。初めに首周辺がに問題が降りかかったときである。 事故によるむち打ち症といった外傷性のもの、職業柄天井を向いて作業が多いなどの反復した筋疲労、汗をかいた後風に当たって冷えた事や心理的ストレスに晒されたことによっても発症する。

骨折やリュウマチ性関節炎などの原因もあるがこれらは医療機関の範囲なので、受診を勧めること。肺などの癌によっても首周辺部痛みを感じることがある。仮に医師の診察前に施術したとき、首の状態と痛みの減弱が一致しないので、わかる。このようなときは、近所の医院ではなく、総合病院での検査を強く勧めるべきである。

頸痛に関して考えておくべき疾患

・むち打ち症

・頸椎ヘルニア

・変形性頸椎症、頸椎変形症

・不自然な姿勢 ・ストレートネック

・医学誌によるストレートネック警告

・悪性腫瘍

頸部痛

・むち打ち症

むち打ち症は色々な状況で出現するが、多い例は車の追突事故など後で出現するものである。軽いモノでは数日から数週間で自然と症状が消える。しかし、事故直後に問題がないにも関わらず、数ヶ月あるいは数年後に、肩首部の痛み、張り、頭痛、目眩などを発症することも多い。事故の場合は運転者、助手席あるいは国産車、外車、その時何処を向いていたか、追突はオフセットしていたのかといった諸条件で、出現部位が変わるという研究もある。

また、自損の追突時は、腰部の筋肉が緊張して保護するのでむち打ちにはなりにくい。不意の追突の場合がほとんどである。腰の安定のある方、腰部の強い方は弱い人よりもなりにくい。頸や腕の筋肉は見かけよりもずっと弱く、20~30kgの抗力しか発揮しないので、頸を鍛えていても、普通はむち打ちには効果がない。

・頸椎ヘルニア

頸椎の椎間板は、年齢と共に変成して行くのが普通であるが、ヘルニア症状になる事はまれであるとされる。肩や腕部に愁訴が生じると、初期頸椎ヘルニアの診断が下されることが多い。先程も述べたが、x線検査での鑑別は難しいく、より高度な検査を必要とする。痛みとはパラレルな関係にある訳ではなく、治療の範囲内にあることが多い。

・変形性頸椎症、頸椎変形症

頸椎が変形し脊椎管の狭窄、神経根の圧迫をおこし、頸部や腕部に痛み痺れなどを誘発する。頸椎5、6、7でよく見られる。ただ、40歳以上の成人では、変形は多くみられるものの、愁訴を訴える者は少ない。

ヘラーらの研究では、60歳以上の85%に変形が認められるにも関わらず、症状とx線検査の結果に一定の関係が認められなかったとしている。つまり、変形イコール症状とはならないことを示している。c5;二頭筋腱反射c6;回外筋腱反射c7;三頭筋腱反射などの、反射の低下を医師が確認しているかをチェックすべきである。

また、散発的に痛みが出る場合などは、施術可能な範囲である事が多い。痺れが強いとき、そして手と同時に足から痺れが来るようなときは、医師への受診を続けさせる必要がある。ヘルニアでもそうだが、頸のスラストなど危険なので絶対に行わないこと。

・不自然な姿勢 ・ストレートネック

日常の不自然な姿勢によって、頸痛が起こることがある。職業的なモノ、先程述べた内装職人など以外に、コンピュータの打ち込み、ディスプレーがちょっと斜めに位置、受話器を肩ではさんで話すなども挙げられる。その他、頬杖でテレビを見る、腕枕で長時間、テレビゲームを長時間やるなどでも、起こることがある。これらでは施術後にその習慣を注意しなければならない。

骨盤の歪みによっても、頸の愁訴が起こることもある。また、エアコンの吹き出し口の側や下に机があって、長時間そこで仕事をしなければならない人も要注意、頸肩痛、頭痛などのある方は出来れば席替えを頼む方がよい。

30才のコンピュータプログラマーの男性では、これまでも、左のみ肩凝りで悩ませれて来た。社内に、マッサージなどの福利厚生施設があり、たびたび利用していたがほとんど効果がなかった。ある休日、、手で頭を支える感じで、ゴロゴロしながらテレビを見ていると頸が痛み、動かないという軽い寝違えの症状となった。この場合も、腰の張りを取った後に、腕の動きなどを利用して、頸の痛みを消失させます。

・悪性腫瘍

肺癌や乳癌、上腕神経叢が悪性腫瘍に冒された場合も、頸に痛みを感じる事が多い。特に極初期の状態では、肩凝りや首コリといった単純なモノと一見見分けがつかない。しかし、施術後の首の状態と、痛みの様子がかけ離れている場合は注意が必要。医療機関への受診、特に内科など整形外科以外を勧める。

患者の健康を向上させるのが、我々の使命であるので躊躇せずにアドバイスすること。癌かも知れないなどと言う必要は全くない。

チャプタ―:肩部痛

肩まわりのの痛み、コリを訴えて来院する患者は多い。いわゆる肩凝りや首、腰などの影響で感じているもの、外傷性のものある。リュウマチ性の関節炎やその他の関節炎、血友病性関節炎によるものもある。肩腱板炎や五十肩として知られる凍結肩と診断されている患者も多い。

肩痛に関して考えておく疾患

・肩腱板炎

・肩峰下滑液包炎

・腱板断裂

・関節包炎(凍結肩、五十肩)

・横隔膜の問題

・頸椎ヘルニア

肩部痛

・肩腱板炎

肩の腱板の炎症、腱板の無血管性の壊死。原因は不明なことが多い。運動後のこともあるが、特に何もしなくても起こる。腱板中にカルシウムが沈着してこれが移動したときなど激しい痛みとなる。通常、数週間から数ヶ月の間、痛む。

・肩峰下滑液包炎

余り起こることはないとされている。棘上筋腱などの炎症に引き続いて起こるとされる。 他の腱に沈着したカルシウムが滑液包内に流入したとき等激しい痛みがでる。

・腱板断裂

腱板の断裂は外傷などにより、部分的あるいは完全におこる。腱が切れるような感覚の後、激しい痛みが起こる。一週間ぐらいは激しい痛みを感じる。腕を挙上すると、降ろせないこともある。x線検査で分かるので、通常はこのような患者を治療する機会はない。断裂が大きい場合は手術を必要とする。

・関節包炎(凍結肩、五十肩)

通常、肩に痛みと硬さ、動作の制限がある場合を指す。急性の炎症がある場合もある。心筋梗塞や脳梗塞の片麻痺によって、長期間動かさなかったことによるものもある。

関節包炎などの炎症性の痛みが数ヶ月続き、その後1~2年の間動作制限が続いているのが典型的例だろう。片側の凍結の後、続けて反対側がなる場合もある。来院する患者は痛みが発現してから数週間から数ヶ月経過している方がほとんどで、関節包炎からの凍結肩出会っても、急性期を過ぎている。

このような場合、可動域の拡大と痛みの減少は可能である。治療以外のアドバイスは、患部に熱のある場合は冷やすこと、自己運動としては四つん這いでのハイハイ運動と軽い重りを持っての腕のプラプラ運動が良い。

・横隔膜の問題

横隔膜が何らかの原因で障害を受けたとき、横隔神経を伝わって、肩周辺部分に痛みがでることがある。この場合は、首、肩周辺ではなく、横隔膜や腰の治療が必要になる。

・頸椎ヘルニア

ヘルニアによって神経根が圧迫され、それに対応する領域に痛みや痺れがでる。医師の診断を受けた患者の場合、ほとんどの例で神経根の圧迫を発見されることになるが、積極的治療が施されることはない。

また、現在ではヘルニアが直ちに痛みを生じる原因かということには疑問が持たれている。むしろ、原因として、一般的にはメジャーでないとの意見もある。ヘルニアによって神経根が圧迫されている場合、動作の制限はほとんどない。 神経根の圧迫の場合は、c6:肩の外側、首に痛みやコリが出来、腕や親指にまで放散することもある。C7:肩の外側、肩胛骨の周囲、中指や示指まで。腱反射の減弱。c8:肩の外側、肩胛骨の周囲に痛みがでる。

チャプタ―:頭痛

インタラダクシャン

頭痛を訴える患者は、増えているように思われる。以前はそのほとんどが女性であったが、男性の来院も増加している。頭痛は脳梗塞、脳出血、緑内障など眼科の疾患、新生物など重大な疾病による場合もある。このため、注意が払われ、脳波検査やその他の高度検査を受けた後、異常なしという診断も多い。

これは、結果としては良いことではあるが、痛みを抱える側にはどうして良いか迷うところであり、強く訴え続けると精神的問題とされる例もある。最近では何か疾病の結果としてではなく、原発性の頭痛という考えも定着してきた。前駆症状(aura,オーラ)が出ることもある。中にはプリズム状のものが目の前に飛んできて頭痛が始まる、雷みたいなものが見えてから頭痛が始まるなどいろいろなタイプ、主張が存在する。

また、頭痛が起こる時間が決まっている例も多い。午後あるいは夕方など活動後に起こるものは筋肉性の可能性が高い。これらには施術によって効果を発揮する可能性が高い。関連筋は頸の筋肉が主で、後頸筋、僧帽筋、胸鎖乳突筋、側頭筋、後頭前頭筋、眼輪筋、頬骨筋といった顔面部の筋肉も関わる。また、歯科の治療によって起こっていることもあるので注意する。

・血圧の異常

・筋収縮性頭痛

・緊張性頭痛

・片頭痛

・群発性頭痛

・側頭動脈炎

頭痛

・血圧の異常

血圧が異常なときも頭痛がする。特に後頭部が痛み、起きている間中痛む。血圧の管理が必要な事が多い。

・筋収縮性頭痛

最近では、緊張性の頭痛と分けて考えられるようになったが、施術の面からはそれ程の違いはない。外傷性で、何らかの衝撃で筋肉の収縮が起こり、それが開放されないために頸部などの痛み、頭痛となって現れている。むち打ち症の後の頭痛などでこの診断が下されることがある。施術では他の頭痛と余り変わらないが、特異的に何か緊張している筋肉が存在するかも知れない。

・緊張性頭痛

緊張性、つまりストレスが強い場合に出る。吐き気などは無いよう。施術に良く反応する。

・片頭痛

片頭痛というからには片側性の頭痛かと思うがそうでもない。血管、拍動に小呼応して痛みが出ることが多い。イントロにも書いたが、前駆症状が出ることも多い。多いのは視覚的な異常、プリズムが迫る、光が見えるといったもの。嘔吐することもある。男性よりも女性に多いという特徴がある。月経、妊娠初期更年期、閉経、避妊薬、ホルモン療法などに関連することもある。

また、食べ物、チョコレートなどやカフェイン含有物、中毒的な事もある、そしてチラミン含有のチーズ類、ワイン(赤の方が悪いと言われるが白も)、アンチョビの類に関連することもある。コーヒー、チョコ、チーズ等の乳製品、問題になりそうな食品を数週間除外してみるのも方法。施術では頸部にのみとらわれていてはいけない。

・群発性頭痛

中年以降の男性に多い症状。発作的に眼の周りや側頭部が痛む、目が充血したり、鼻水、鼻づまりとなる。症状は数分から2時間ぐらいまで続くことがある。一日一回から数回、発作があり、4~5日から、時には数週間続く。そして、痛くないと思ったら、また数週間して出るということもある。

症状、発作の程度、回数などは各自それぞれ。頸部には問題を感じることが多い。また、頭骨の動きも注意がいる。まずは医師の受診が肝要。薬物治療も可能。

・側頭動脈炎

側頭動脈の炎症。痛みは側頭部に限らないが、多い。咬むと痛いので、満足に噛めなくなる。側頭部の腫れが大きく、動脈の拍動が感じられない。異常を感じるなら、医師の受診を勧める。

チャプタ―:その他の頭部痛

インタラダクシャン

その他の頭部痛

頭痛以外の頭部の痛みを施術することは稀。顔面の痛み、眼の周り、鼻の問題、顎関節、耳鳴りといった愁訴を扱うことになる。

・顎関節症

・筋筋膜性疼痛機能不全症

・三叉神経痛(顔面神経痛)

・斜頸

その他の頭部痛

考えておくべき疾患

・顎関節症

かみ合わせの問題により、色々な愁訴を訴える症状の総称として使われる。顎関節の変形やかみ合わせ異常が、即痛みや違和感に繋がるわけでは無い。しかし、この状態を施術することにより愁訴がとれることが多い。口の開閉が困難、眼や耳、頬周辺の違和感や痛み、耳鳴り、難聴といったもの。

また、親不知が生えるとき、あるいは親不知の虫歯などの原因で、痛みが出ている場合もあるので注意。ストレスが多い場合は、特にカルシウム剤やマグネシウム剤を飲むことを考慮しても良い。また、マウスピースの使用も良い。側頭骨の動きにも注目する。

・筋筋膜性疼痛機能不全症

基本的によく分からない側頭部の愁訴群。顎関節症と同じと考えても良い。耳の周辺に痛みが出る。咬合の異常よりも心理的側面や、筋肉の問題に還元されることが多いので、施術の効果はある。

・三叉神経痛(顔面神経痛)

顔面の片側に短いが激しい痛みが出ることが普通。色々な刺激、例えば歯を磨く、ひげを剃る、飲食、ただ顔を触るだけで出ることもある。痛みの感覚などは人それぞれのようだが、時と共に間隔が短くなるようである。

壮年期、50才ぐらい、以上の年齢で多い。若年期では多発性硬化症のアウラ前駆症状であることが知られる。確定している場合は施術より薬物、外科治療が効果的。神経の異常、歯や鼻に異常がなければ施術に反応する。顔面よりも、頸椎に注目して施術する。

・斜頸

斜頸の内、脳に傷害がある場合、大脳基底核に問題、には効果がないだろう。実際に施術した後、傾きが矯正される場合は多い。この場合は、頸の傾きに関わる筋肉、後頸筋群、胸鎖乳突筋、肩胛挙筋、僧帽筋などの問題である。頸椎のみならず、腰部、骨盤部の施術も有効。

チャプタ―:腰背部痛

インタラダクシャン

腰痛症は最も頻繁に出会う愁訴である。激しい痛みの急性期腰痛と慢性腰痛に分けられる。骨格の問題、椎骨のずれ、神経圧迫、ヘルニア、筋肉の麻痺、心理的問題など色々な原因で発症するものと考えられる。器質的問題が発見されない限りは、普通、筋肉性の問題と考えて良いと思う。

ぎっくり腰などと言われる急性期の痛みは、前触れもなく突然痛み出すことが多い。歯を磨く、一寸体を捻るといった、およそ筋肉に負担をかけたと思えない出来事で痛み、ひどいものでは歩くのもままならない。慢性腰痛では、激痛と言うほどではないが、いつも不快な感じが残る。これらでは主となる筋肉が異なると考えられている。

医療機関での主な治療法は、同様あるいは類似のやり方が腰痛以外の他の愁訴でも行われることが多い。薬物、物理療法、理学的療法、外科的療法、注射など、運動法、装具による固定などである。薬物では鎮痛剤や筋弛緩剤の他、三環系の抗うつ剤が用いられることもある。

しかし、決め手となる方法は確立していない。次項以降でも折に触れ説明する。また、筋肉性の腰痛の他に、腹部や骨盤臓器の問題、血管の疾患、新生物、風邪などでも腰痛が起こることがある。

・骨盤臓器痛

・長・短下肢症

・姿勢の問題

・急性腰痛

・坐骨神経痛

・椎間板ヘルニア

・椎弓切除疼痛

・脊椎固定術後痛

・椎間変形痛

・脊椎すべり症

・脊柱管狭窄症

・過敏性大腸炎

腰背部痛

腰痛において考えておくべき疾患

・骨盤臓器痛

臓器における問題が引き起こしている痛み、いわゆる病気。前立腺や大腸のポリープ、過敏性の腸の問題などが多いようだ。施術に適していない。医療機関への受診が必要。医師の指示の後、問題がなければ、施術して効果の上がるものはある。

・長・短下肢症

片側の足長が異なることは、よく見られる。先天的なもの、後天的なものがある。後天的なものでも、自己などの外傷により器質的に短下肢となっている場合と、筋肉的問題によって、短下肢の状態になっているものがある。

どちらかの足が、長いあるいは短い状態では腰部の筋肉群に負担をかけ、腰部、下肢部から背部、頸部などに愁訴を発現する可能性がある。実際には、両脚の長さに差があっても何の問題も生じない人は多い。しかし、愁訴を持つ者にとっては、考えるべき問題のひとつと言える。外観上は骨盤の傾き、脊椎の側わんがみられる。足の短い側では、肩が下がり、尻の盛り上がりも小さく、殿溝も低い。

足の長い側では、肩が上がり、出尻、、殿溝の位置も高い。骨盤の動きでは、普通、前方に回転したとき、腸骨稜の位置は高く長足、後方に回転した時は、腸骨稜の位置は下がり短足となる。

検査法は普通、仰臥位で足を合わせて比較する方法が普通だが、立位で短足にゲタ(本など調節の利くもの)を履かせて、骨盤の高さ、肩の水平を取る事で確認する方法がより正確に思われる。

・姿勢の問題

不自然な姿勢は腰痛の原因、引き金となる。重いものを持ち上げる時やコンピュータディスプレイの位置、椅子と机の関係など毎日の動作に係わりそうな、不自然な動作には注意を払い、是正できるものはする方がよい。特に慣れない動作は要注意。座り仕事の人の週末の運動、運動強度の強い仕事でもいつもと異なる内容の後などに、症状が出ることが多い。

・急性腰痛

ギックリ腰など急な腰痛の発症の機序は分かっているとは言えない。姿勢性のストレスに長時間曝露されたための障害、例えば腰仙靱帯の問題なども考えられる。炎症、筋膜炎を伴っていないことも多い。椎間板ヘルニアが原因となっているという考えには否定的見方が主である。痛みは自然に解消する事も多いが、施術が助けになることも多い。特に数日を経ても痛みがある場合には有効なことが多い。

・坐骨神経痛

椎間板が神経根を圧迫して痛みが出ると考えられた来た。特に腰椎下部、4番から仙骨の椎間板が第五腰神経根、第一仙骨神経根を圧迫し痛みが生じる。前者では臀部から下腿後方を下るやや内側の痛みをおこすが、腱反射に影響はない。背屈力は弱くなる。

後者では、 同じように背面を下るがやや外側に感じる。足の底屈は弱くなる。アキレス腱反射も弱まる。実際には圧迫によるものより、その他の原因である事の方が多いとされている。しかし、神経根の問題なのかそうでないのかは、ラセーグテストなどで兆候を見ても、症状を聞いても判別することは不可能で、医師の検査に頼るしかない。検査はCTや造影剤を使った方法が行われているので、検査を行ったかなど患者に良く聞いてみるべきである。

圧迫のひどい場合には、外科的方法を指示されているはずである。しかし、より侵害性の少ない方法によって症状が緩和される可能性は高い。この問題では、神経根の障害によらない偽坐骨神経痛ともいうべき症状が多いため、施術の効果を見やすい。

整形外科で通常行われる治療法は、薬物による、牽引、手術が主なもの。薬物では、鎮痛剤や抗炎症剤、ハップ剤、筋弛緩剤などで、比較的効果は感じられるようである。牽引は物理的療法の代表で、ほとんどの方が受けている。5・程度の重りによって引っ張り、脊椎の椎間孔の間を広げ、圧迫を回避しようというモノであるが、十分効果を発揮しているとは言い難い。手術では椎弓切除が行われることがある。髄核の突出が大きい場合に行われることが多い。

通常は即手術ということはなく、低侵害性の療法を試した後に考慮される。腫瘍形成やその他緊急の処置が必要場合も存在している。 この他、痛みが数ヶ月あるいは数年の単位で続いている症例も多い。筋の萎縮がみられる場合には、神経根の障害を考える必要があるが、普通は適切な処置がなされなかったために長引いているにすぎない。癌などの疾病の可能性も有する点は注意がいる。

・椎間板ヘルニア

椎間板の髄核が線維輪の裂け目から漏れだして神経根を圧迫する症状のこと。年齢的に比較的若い時に起こる。髄核の流動性は年齢と共に低下し、硬くなる。線維輪は若いときには裂けにくい。このことから、ヘルニアは条件の揃った年齢的一時期に起こりやすいことになる。

また、x線検査で便宜的に診断名が下されていることもあるようである。このヘルニアによって神経根が圧迫され、痛みが出ているときの医学的処置法は、坐骨神経痛の項の通りである。

・椎弓切除疼痛

突出した髄核を取り除き痛みを治療しようと言うのが椎弓切除術である。神経根の圧迫がひどい場合には、即手術が行われることもある。この手術の後に痛みが取れずに来院する方もいる。全体ではこの方法による痛みの除去率は50~60%とされているので、決して完全な方法ではないようだ。施術方法は坐骨神経痛と同様である。また、手術の痕が痛みの原因にもなりうるので、これも注意が必要。

・脊椎固定術後痛

椎弓除去などを行った後も、結果が良くない場合に、脊柱をの支持力を強化しようという目的で試みられる。以前はこの手術を受けた後に来院する方も多くみられたが、近年は余りいない。最近は余り行われないようになったのだろうか。痛みの除去率は高くないようである。

・椎間変形痛

脊椎の変性、変形によって最終的に神経根の圧迫がおき、愁訴の症状が出たと考えられるものの総称。腰椎の変性は加齢と共にすすみ、40代で5割、50代で7割、70代で9割にみられるという。しかし、変性と愁訴の間に明確な関係は確かめられていない。このことから、変形とされた患者でも愁訴と変形が無関係の者が多数含まれると思われる。

・脊椎すべり症

ある腰椎が相対的に前方へ移動した事で愁訴が発生していると考えられるもの。腰椎4番5番におこったものがそのほとんどを占める。一般的に活動時に痛み、安静で減弱する。

・脊柱管狭窄症

加齢などの影響で椎体の変性によって、脊柱管が狭くなって痛みや痺れなどを感じる症状のこと。常時痛みがあり、歩行など活動で悪化する事が多い。中年期以降の男性に多く、少し前屈みのサル、類人猿歩きになるのが、外観的特徴。両足がだるい、重いや腰が痛い、だるい等の症状がある。

長時間の立位も背部につらさをもたらす。この時は痛みよりだるい、張ると言う感じを持つ。足自体に問題があるわけではないので、歩くのはつらいくても自転車は大丈夫。スポーツジムで自転車こぎ運動を続ける事は出来る。運動不足自体はジムの利用などを勧める事で解決できる。

手術で腹筋を切っている場合も、術後年数が経ってこのような症状に移行している事もあるようだが、確認はとれない。このような腰痛には、コルセットなどが処方されることがあるが、大変高価な割には効果があるという証明はなされていない。

また、動かさないために、長時間の装用、筋の萎縮をもたらす場合もある。また、運動療法により腰部の筋肉を鍛えることによって、腰痛を防止するという証拠も、いまのところ無い。

・過敏性大腸炎

あるいは過敏性腸症候群と診断される事もある。臓器自体には器質的に何の原因もなく、腸管の運動異常や腹痛が3ヶ月以上続くもの。基本的に原因は不明。医師からは「ストレスでしょ」などと言われている。動くと悪化する人もいる。

また、事務所にいるときは平気だが、ちょっと外出したら即下痢の症状がでるなどという人もいる。排尿困難、消化異常、女性では月経困難などの症状を呈する人もいる。腰部の問題は全員抱えているようだ。また、腸内にガスが溜まり腰部が冷えたりしても、悪いようだ。医学的に良い治療法は確立していないようだ。

チャプタ―:下肢痛

インタラダクシャン

坐骨神経痛以外の痛み、膝、足首、最近多い外反母趾痛等について述べる。

・腓骨神経麻痺

・間欠は行

・モートン症

・外反母趾症

・膝関節痛

・股関節痛

・変形性関節症

・滑膜炎

・多発性神経炎

・関節リュウマチ

・足根管症

下肢痛

考えておくべき疾患

・腓骨神経麻痺

腓骨神経が腓骨骨頭で圧迫されて起こる。腓骨神経は膝の裏から腓骨骨頭のところで下腿の前面にでる。よってここで圧迫されやすい。足の甲側が痺れる。ひどくなると歩くとき足を引きずって歩くようになる。

・間欠は行

大腿膝か動脈の閉塞が原因で、下肢部の循環不全がおきることで、ふくらはぎの痛みが生じるという症状。歩くと痛み、休んでいると痛みが退く。脊柱管狭窄の項も見よ。

・モートン症

遺伝的に第一中足骨より第二中足骨が長いというモートン足に伴う症状。外観で足の第二指が長いので分かる。重心が内側に傾きやすく、足首が不安定、くじいたりすることも多い。外反母趾痛と訴えて来院する方もある。拇指部の痛み、足首外側、ふくらはぎの痛みなどを抱え、腰痛や股関節痛が生じることもある様だ。施術は腰痛や外反母趾痛と同様だが、親指下に部分的中敷きを靴に入れて、矯正する方が良い人もいる。

・外反母趾症

普通、第一中足骨と第五中足骨に分散している体重が第二中足骨辺りに掛かり、土踏まずのアーチが形成できず痛みが生じる。第一指に痛みが出、変形していることもある。中足骨のズレ、足の上背側、骨間膜の異常と前脛骨筋の異常は注意する。この症状では、足をくじいたことが原因となることも多いので、先の細い形状のみならず、安定性の面でもハイヒールは不利となる。

・膝関節痛

膝関節は変形性の関節症を起こしやすい関節である。変性が進むと安定性が低下し、杖をついたり、ビッコを引いたりする状態になる。また、四這いになると痛む場合など室内を移動するにも問題が出てくることもある。

肥満との関連が取りざたされ、減量を勧められることもあるが、関連は不明瞭であるとされている。顕著な肥満の場合は減量する方が良いのかも知れない。

また、膝関節自体に何の問題が無くとも、遠位からの関連で痛みを生じていることも多い。変形性のものや軟骨軟化症では医師への受診が必要。それ以外の例では施術に反応も良い。全く無関係に見える、反対則の腕や腹部の問題で痛みが出ている例もあった。まずは膝蓋骨を動かして、大腿四頭筋など大腿部の関連からみるのが普通。

・股関節痛

股関節も変形性の関節症で痛む事がある。先天的なあるいは誕生時の変形、亞脱臼によって、ウイルス感染などからの炎症など後天的な原因によって股関節が傷害され痛みを発する。

痛みはソケイ部、大転子付近から坐骨神経痛のように末端まで及ぶこともあるようだ。歩くと痛み休むと収まる。その後常時痛むようになる。女性が多いように見受ける。

大腿骨頭部の手術を勧められてから来る方がおおい。杖やカートなどを利用しないと外出できないという変形性股関節症女性の例では、一回目の治療で翌日までの痛みは軽減するが三日目ぐらいから痛みが戻る。手術までの一ヶ月間、週一回施術を行ってみた。その後、足先への痛みは良いが、ソケイ部付近は痛んだり引いたりという状態にはなった。

変形と無関係な股関節痛は、施術の良く反応するようだ。これも、膝関節痛と同様で、全く無関係に見える、腕肩部や腹部の問題で痛みが出ている例もあったので注意が必要。

・変形性関節症

関節が何らかの原因で変形し、外観上の変化と共に痛みなどの症状を呈する。最終期では軟骨組織が破壊される。医師への受診が必要。発症の原因、機序については、よくわかっていない。

重いものを持つといった機械的なストレスによって、関節の傷害が繰り返して長期間掛かることで、起こるともされている。中年期以降の女性に多い様。肩や頸の関節でもおこるが、膝、股関節の症状が多い。外観上は、がに股で歩くなどの動作上のものや結節が出来るということもある。

変形といかないまでもx脚やO脚では、骨盤の状態や仙骨上の触感、股関節の変位などがみられる観察できる。これらが関連する筋肉に負荷を長期間に渡ってかけることで、循環不全の状態が発生しているのかも知れない。

しかし、股関節以外では、x線検査で発見される変位と痛みは必ず関連があるというわけではない事も分かっている。現在の所、変形の進行を止める良い処置法は無いとされ、抗炎症剤の処方やマイクロ、赤外線といった理学療法、漿液の除去(水を抜く)などの処置がなされていることが多い。

・滑膜炎

変形性関節症でみられる患部の発熱、腫れは滑膜の炎症が起こっているからという認識がある。一過性の関節のズレでもみられる患部の発熱も同様の機序である可能性もある。

・多発性神経炎

ポリニューロパシーと英名で伝えられていることもある。末梢神経が傷害される。普通、両方の足先から痺れ始め、段々膝の方に上がってくる。その後、手の指など末端から痺れる。左右の差は無い。普通、全身性の疾病が基となるので、医師への受診が必要。疾患には糖尿病、悪性新生物、ギランバレー症、遺伝性の疾病、薬物あるいはその副作用、何らかの中毒などといったもの。

・関節リュウマチ

関節の滑膜などに急性の炎症が発生し、浮腫、関節の肥大、腫れがおこる。進行はまちまちで、軟骨組織を侵す。女性に多い。医師への受診が必要。治療法の進歩がある。 手部であったが、マイクロカレント法などで動きに改善がみられた例がある。

・足根管症

手根管症の足版です。数は多くない。内踝のところで脛骨神経が二本に分かれる。一方は足底の内側、一方は外側に向かう。内踝のトンネル状のところで圧迫されるので、足底部分に問題がでる。 踵などには問題はでない。手術が必要なこともある。

主な症状の説明は以上です。