漢方医学の整体
古代の漢方医学書である黄帝内経は「導引とは筋骨を揺がし支節を動かすを謂う。」とあり、漢方医学といえる整体の正式名称は導引が正しいと考えられます。
1,2,3医学的な公共性
4,参照解剖学トリガーポイント
5,漢方医学の整体、6,当院の整体
7,当院の参照データ
8,腰痛の解説例、9,続き腰痛の解説例
座禅もヨーガ
当院が行う導引とは古式整体です。2千年以上前のお話ですが、これはマッサージ按摩系の整体と違って、漢の時代にインド僧によって仏教と伴に中国に伝わったサンスクリット医学ヨーガ(瑜伽)を老子派の(当時の漢方医学の中心)漢方医学の中へ操体法として改良編入した治療法と考えられています。ヨーガを知らない患者さんにヨーガ動作を施術したものだと思うとマッサージ系と体術系の違いが解かりやすいと思います。
按摩の歴史wikipediaより 世界最古の医学書である黄帝内経には、いくつかの部位に按摩の文字が書かれているが、具体的な手法については記載がない。「導引按喬は中央より出ず」とあり、この導引按喬が按摩とする人がいるが誤りである。 他にも「導引とは筋骨を揺がし支節を動かすを謂う。按は皮肉を抑え按ずるを謂う。喬とは手足を捷挙しょうきょするを謂う」ともあるように、これは現在でいう気功のことであり、按摩そのものを指す記述ではないと思われる。
※捷挙しょうきょとは「直訳すれば、すばやくあげること、また「捷」という字は戦闘に勝つなどの語感が強く、おそらく、この「喬」が太極拳など気功体操やリハビリ、筋肉トレーニングだろう。
黄帝内経とは現在の漢方医学の定義になる書物です。
推拿は按摩ですから日本で中国整体というのは不正確で「中国人がやっているマッサージ」という意味です。中国の方に聞いたところ中国語では整体は整脊というそうです。
導引は筋肉や骨を使ってあらゆる関節を動かす治療法(脊椎や関節を動かす)です。
導引を自橿術や気功体操とするのは間違いです。
漢方医学
医学体系とは『こうすればこのような結果が出る』と論理だてられた体系を持つ医学をいいます。漢方とは、西(山地で発展)の薬(生薬=薬草単体ではなく配合された薬)、南(米作農耕地で発展)の鍼、北(寒冷遊牧地で発展)の灸、東(沿岸の塩分の多い土地で皮膚病)切開外科、中央(デスクワーク)の按摩喬導引の5種類を後漢の時代に統合した医療体系をいいます。
中心となる理論は五臓六腑に気血水(水は日本が提唱)が巡ることを前提とした経絡です。いちばん有名なものは鍼灸で実際に使うの奇経の督脈任脈を足した正経12脈+2脈論です。他に経筋(おそらくは按摩に使う)、経別(おそらくは喬に使う)、導引に使う奇経8脈があります。
導引に使う奇経8脈論
奇経8脈は概していうと人体を8面にとらえていくというものです。8という数字は漢方医学にはない数字ということが言えます。純粋の漢方は陰陽の2、五行の5がもとです。易経は医学書ともいえるのですが、そこに達磨大使とともにヨガが仏教とともに伝わったというような記述があったようです。奇(奇妙な、めずらしい「貴」とうとい語感)だと考えます。また古人の研究により、五臓六腑に当てはめることも一応完成しています。8という数字から考えるとヨガを施術する(漢方医学用語は導引といいます)時の基本論理といえるでしょう。導引は江戸時代から明治時代には町場にいっぱいあったそうです。